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認定NPO法人D×P(ディーピー)で広報・マーケ・ファンドレイジングをやりつつ、オカン業もやっている入谷佐知の日々のログです。ブランド経営コンサルタントの師匠の元で修行したのち、現職。

いち高校生支援NPOが、最新のテクノロジー動向を知ることを大切にしている理由

同僚が2016.8.4-5にインテックス大阪で開催される「関西教育ICT展」に行くことになっています。新しい技術や、その技術の教育現場における最新の活用状況を知りにいこう!ということで、代表の今井だけでなく、現場を担当している川上も行くようです。

※私はインテ大阪がちょっと苦手(東京で言うと、東京ビックサイトみたいなとこです。だめなのこゆとこ…)なので行かないですが、この数年は新技術を知るためにニュースサイトや書籍をちまちま読んで、なるべく最新技術を学ぶようにしています。

 

認定NPO法人D×P(ディーピー)は、不登校発達障害、経済的困難などのしんどさを抱えた高校生を支援する団体。だからこそ、IT技術の発展を私たちが知ることは2つの意味でとても大切です。いち高校生支援NPOがなぜ?と思われるかもしれません。

 

PC

 

ひとつめは、IT技術の発展によるこれからの雇用と求められる人材像の変化を見据えるため。IT技術の発展によって、コンピューターやロボットに高校生や若者の仕事がさらに奪われていく可能性が高いからです。(「さらに」と書いたのは、既に技術発展によってなくなった仕事が出てきたから。例えばATMができたことによって、銀行の窓口に立つ高卒女子の雇用が減る…とかとか。)また海外の安く優秀な労働力との競争が激化する。ひとりの人に求められる能力や付加価値はさらに上がり、そして変化する。

 

8年前くらいに、ドラッガーの本とか、『ハイ・コンセプト』とか、『フリーエージェント社会の到来』あたりの書籍を読んで、当時「10年ほど前に技術革新と人材に求められる負荷価値の変化を予測していた人たちがいたんだ…!」ということに衝撃を受けていたのですが、およそ20年後の今日、いままさに、技術革新により「生きるのが難しい」世の中になっています。そして、それはこれからもさらに激化する。そのなかで変化のその先を見据えるために、私はなるべく知る機会を得るようにしています。それは、他のD×Pのメンバーも同じなんじゃないかなと。

 

発達障害を持っていたり、経済的に困窮している環境下だったり、様々な環境にいる若者が、環境に恵まれた人でさえも生きるのが難しい世の中を生きるために、どうしていったらいいんだろう?と常に考えています。(いろいろ調べるに、自分の頭で考えるための質の高い『教育プログラム』は、既に世の中にたくさんあるような気がする。であれば、どんな環境下にいる若者もそれらの機会を自然に得られるようにすることが、大切なような気がします。D×Pができることは、ものすごくたくさんあるんじゃないか。)

 

今日もインターン生が「ある二人の人が、専門性は別々なんだけど、テクノロジーの発展において、人に求められる価値は、自分の頭で考え/行動することだそれぞれの視点から話していた」というような話をしていて、みなさんそこに行き着くよなあ、と思いながら話を聞いていました。では、どんな環境下に生まれ育ち、どんな挫折を味わったとしても、「自分の頭で考え、行動でき、自分の人生を生きる」ところまでに誰しもが行き着くような社会の構造や仕組みをどうやってつくったらいいんだろう、必ずつくりたい、と思いながら。

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ふたつめは、テクノロジーの大きな発展によって、私達が持っているプログラムの届け方や情報の届け方が大きく変わる可能性があること。

 

「人が増えないと事業拡大しない」という事業構造が変化する。極端に言えば3Dのデジタル技術が発達して、世界にただ一人だけ素晴らしい講師がいれば、その講師の授業を全世界の子どもに届けることができるようになるかもしれないし(一人だけ、というのはさすがに言いすぎだけど、ライブで、生身の人から授業を受けているかのようになるだろう。)人工知能(AI)が発達して質高いカウンセリングを届けることができるようになるかもしれない。カウンセラー、ソーシャルワーカー、コーチ、社会福祉士…様々な専門的な支援が行き届くようになるかもしれません。

 

6月にこんな記事が出ていましたが、オンラインでユーザーとのやりとりを自動化する仕組み「ボット」は、今年にも大きく出て来そうな潮流で面白いです。D×Pの現場でも使えそう。

 

diamond.jp

 

以下は同じダイヤモンドの特集記事ですが、「機械がインテリジェントであることと、自律的であることとは別問題」という指摘が、面白い。でも、これからもそうなのかな。

diamond.jp

 

そんなわけで、引き続き同僚たちと技術動向を追っていきたいな、と思っています^^